真空管PPアンプを全段差動アンプに改造しました。

あるアンプビルダーが製作した真空管PPアンプを全段差動PPアンプに改造の依頼があり5月初めに納品しました。

改造前と改造後の10KHz方形波を比較しました。

改造後

改造前

同じ真空管とトランス類を使用しているため方形波の形状は改造前と改造後ではほとんど変わりません。

100Hzも1KHzも差は全くありませんでした。

でも、音は全然ちがいます。

以下に依頼主様からの詳細なご感想を頂きましたのでよろしければご一読ください。


(感想ここから)

アンプの改造の結果に大満足で、コストパフォーマンスも非常に高いと感激しています。お願いしてよかったです。全段差動はオーディオのゲームチェンジャーのようなアンプですね。

どうして沢井さんが一生懸命取り組んでおられるかが、少し分かったような気がいたしました。

技術的なことは分からないので、音の印象だけお伝えします。

印象としては、全帯域(特に低音)の音が漏れなく出ているという印象でしょうか。

欠落のない音、全ての音が出ているというのは、「こういうことなのか」と初めて感じました。

速い、しっかりした低音がベースとして構成されているので、安心して音楽を楽しめます。

そして、ベースラインがしっかりすると、今まで聞いてきた曲の印象が変わり、とても楽しいです。

楽器で特に改善されたと思うのは、ピアノでしょうか。

キース・ジャレットの「ザ・ケルン・コンサート」を聴くと、一音、一音の響きが消えずにしっかり続くので、和音の響きの美しさに気づけました。

驚きは、低音だけでなく、気づかなかった遊びのような音もありますね。その副作用として、聞こえなくてもよかったような細かい音も入ってきます。

ソースとしては、何でもいけます。

たまたま聞いた昭和の歌、「ラヴ・イズ・オーヴァー」欧陽菲菲(オウヤン フィーフィー)などが全然古びてなくて、今の曲として入ってくる喜びもありました。

ジャズですが、「Milestones」Ray Bryant  は、ドラムのベースラインが以前よりしっかり出ているので、メインのピアノだけに耳がうばわれることがない。より曲全体として楽しめました。

「Waltz for Debby」Bill Evans Trio の収録曲と 「The Complete Village Vanguard Recordings,

1961、vol1〜3」の同一曲の違いも以前より鮮明に分かる様になった気がします。明らかに後者の方がベースもドラムが前に出ていて、聞いていて面白いです。

結論としては、

他のことに取り組むよりもコストパフォーマンスがいいと考えます。同じことをアンプ導入以外でしようとすると、恐ろしい費用がかかるような気がします。

 唯一の副作用としては、音が激変することでしょうか。「低音が明確になりすぎ?」というぐらいの変化があるので、導入直後は音を受け入れられるのかどうか、戸惑うかもしれません。

私は1週間ぐらいで慣れました。今では、次に導入するのも全段作動アンプにしようと心に決めています。

ご感想は以上です。

真空管全段差動アンプの製作や既存アンプの差動アンプ改造については下記の

メールアドレスにお問い合わせください。

     Kt_88ppamp@yahoo.co.jp

  どうぞよろしくお願い申しあげます。

  JAZZ AUDIO LAB RE

スポンサーリンク
検索
検索

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
検索